パーマにおけるそれぞれの施術が毛髪に与えるダメージ
髪の痛みを気にするお客様が多いからこそ、パーマをかける際には、毛髪へのダメージは最小限にとどめたいもの。では、どのような施術がパーマにダメージを与えるのか知りましょう。
▼施術不良によるダメージポイント
■ワインディング
テンションのかけ過ぎ▶︎不必要なストレスが毛髪にかかることで、キューティクルやコルテックスが痛む。
■1液
過剰作用▶︎過剰作用を起こすとシスチン結合を必要以上に切ったり、アルカリ膨潤をさせすぎて毛髪成分を流出させてしまう。過剰作用は下記のような施術が要因となる。
- ダメージレベルに対して強すぎる薬剤選定
- 1液のつけムラ
- 処理剤の不適切な使用
- 中間水洗が不十分
■中間水洗
1液の除去不足▶︎中間水洗で1液を流しておかないと、2液の酸化作用がしっかり働かない(1液が作用し続ける)。
■2液
作用不足・過剰作用▶︎作用不足によって、シスチン結合が十分に再結合されないと、システイン酸が毛髪内部に発生しダメージにつながる。反対に酸化させすぎてもシスチン結合が切れてしまうこともある。特に作用不足は下記のような施術が要因となる。
- 放置時間が短すぎる
- 2液のつけムラ
- 中間水洗が不十分
■熱処理
タンパク質の熱変性▶︎毛髪に熱を加えすぎると、タンパク質の熱変性が過剰に起きる。加熱機器の設定温度が高い、時間が長い、熱処理時に毛髪が濡れすぎている、中間水洗が不十分でアルカリが残留がしている状態で加温してしまうといった施術がダメージの要因となる。
▼熱処理剤の使用と目的
パーマによるダメージの進行をさせないために、処理剤を使用することはとても大切。
■処理剤の使用目的
- 毛髪のダメージレベルに応じてパーマ剤の過剰反応を防ぐ
- 複雑にダメージした毛髪に対してパーマ剤を均一に作用させる
- 損傷の進行を防ぐ
5段階評価でダメージレベルが4以上の場合は上記1〜3に加え、毛髪の薬剤作用部位を補強するための処理剤を用いることもある。またアイロンストレートの場合にはアイロンの熱から毛髪を保護する処理剤を用いることもあります。
